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四字熟語の魅力に目覚める(読み方問題付)

 漢字の魅力の一つに四字熟語があります。四字熟語は国語力を測る試験問題によく出されますが、若い世代の中には古めかしく感じる方も少なくないでしょう。

 でも、四字熟語は日常の話し言葉や文章などにもよく使われています。
 たとえば次のような表現は、物事を強調しながら内容をふくらます表現として効果的です。

   まさに危機一髪だったよ。思い出してもぞっとするね。
   彼、ちょっと疑心暗鬼になってるんじゃないかな。
   なにしろ、海千山千の人たちだから、油断するなよ。
   みんな、異口同音にそんなこと言ってたよ。

 ここでは温故知新ともいうべき四字熟語の魅力や効果をお伝えするとともに、読み方がちょっと難しく間違えやすい問題を用意しました。ぜひチャレンジしてみてください。

四字熟語は含蓄のある不思議な言葉

 
 かなり古い話になりますが、ネットで四字熟語「鏡花水月」を検索すると、「必殺仕事人」関連のサイトが上位を埋め尽くすという現象がありました。『琥珀の月が浮かぶ 水面を~』の幻想的な歌詞で知られる、ドラマ主題歌の曲名が引き寄せたものですが、まさに四字熟語の魅力を物語るものといっていいでしょう。

 ここでいう四字熟語とは、「臨時国会」や「刺身定食」などのように、単に2つの熟語を連結した言葉のことではありません。2つの熟語が不可分な関係で結びつくことによって、含蓄のある強い印象の概念を表す言葉なのです。多くの場合、故事来歴などの特定の由来があり、ひと言では表せない、複雑な意味を表現した熟語として定着したものと思われます。

四字熟語の持つ4つの魅力

 四字熟語が、私たち日本人を惹きつける魅力とは何でしょうか。以下に、簡単にまとめてみました。

①短い言葉で含蓄に富んだ複雑な意味を表わしているのが魅力
 例:切磋琢磨(仲間が競い合って、学問や技芸、人徳などを共に磨き上げること)
 例:酔生夢死(何もせずにぼんやりと、空しく一生を過ごすこと)

②4文字は見た目に座りがよく、発声した時に歯切れがよいのが魅力
 例:我田引水、自画自賛、一期一会、起死回生、半信半疑、危機一髪…

③美しいイメージの漢字の組み合わせによる相乗作用が魅力的
 例:花鳥諷詠、鏡花水月、明鏡止水、月下氷人、山紫水明、風光明媚…

④シンプルな言葉で、最も伝えたいことを強く印象付ける魅力
 例:急転直下、雲散霧消、青天白日、絶体絶命、懇切丁寧、荒唐無稽…

美しくて気が利いているだけでなく、カッコいい!

 四字熟語は意味のニュアンスの複雑さと歯切れのよさから、うまく使えば実に気が利いた表現になります。その上、美しいイメージの漢字の例ばかりでなく、意味そのものに美しさがない場合でも、漢字の表情が味わい深く美しいものです。

 また、四字熟語は知っているだけでも、知性や教養がうかがわれます。自分の知らない四字熟語をさりげなく使っているのを見ると、「う~ん、カッコいいなあ」と思う人もいるでしょう。そもそも、四字熟語は存在そのものがカッコいいのです。

 というわけで、まずは「間違えやすい読み方の問題」にチャレンジしていただきましょう。

間違えやすい読み方の問題 20問(意味解説付)

有為転変 この世は仮の存在で、常に移り変わっていくものだということ。
自縄自縛 自分自身の考えや行動で動きが取れなくなってしまうこと。
傍若無人 他人を無視して、無遠慮な言動やふるまいをすること。
疾風迅雷 激しい風や雷のように、事態の変化や人の行動が急なこと。
合従連衡 利害で結びついたり離れたりすること。時勢を察し、めぐらす策謀。
苦心惨憺 心を砕き、苦労してやり遂げるさま。
周章狼狽 周章も狼狽も慌てる意味で、とても慌てふためくさま。
唯々諾々 人の意見に盲目的に従うさま。
頑迷固陋 頑固にして、ものの道理に暗いこと。
艱難辛苦 辛いことや困難なことに遭って、多大な苦労をすること。

心神耗弱 善悪が判断できない精神状態。心神喪失よりも軽い。
大言壮語 できそうもない大きなことを口先でいうこと。
六根清浄 認識の根幹(五感+第六感)である六根を清らかにすること。
明眸皓歯 明眸は澄んだ瞳、皓歯は白い歯で、美人であること。
余裕綽々 ゆとりがあって落ち着ている様子。
泰然自若 何事にも動じず、落ち着きはらっているさま。
片言隻語 ほんのちょっとした言葉。ひと言。
不撓不屈 困難にへこたれない強い心。
毀誉褒貶 そしりとほまれ、ほめることとけなすこと。
行住坐臥 日常の起居動作のこと。

                      読み方の問題の解答へ(最下段)

閑話休題

 同じ漢字が2つ入る四字熟語を拾ってみました。知っている言葉が多いと思います。独特のリズム感がある熟語です。

 一汁一菜 一世一代 一朝一夕 一期一会 海千山千 自画自賛
 自暴自棄 遮二無二 自縄自縛 自業自得 半信半疑 不偏不党
 不即不離 大慈大悲 空空漠漠 諸説紛紛 悠悠自適 是是非非

(読み方)
 いちじゅういっさい いっせいいちだい いっちょういっせき
 いちごいちえ うみせんやません じがじさん じぼうじき しゃにむに
 じじょうじばく じごうじとく はんしんはんぎ  ふへんふとう
 ふそくふり だいじだいひ くうくうばくばく しょせつふんぷん
 ゆうゆうじてき ぜぜひひ

【読み方の問題・解答】
①ういてんぺん ②じじょうじばく ③ぼうじゃくぶじん ④しっぷうじんらい ⑤がっしょうれんこう ⑥くしんさんたん ⑦しゅうしょうろうばい ⑧いいだくだく ⑨がんめいころう ⑩かんなんしんく ⑪しんしんこうじゃく ⑫たいげんそうご ⑬ろっこんしょうじょう ⑭めいぼうこうし ⑮よゆうしゃくしゃく ⑯たいぜんじじゃく ⑰へんげんせきご ⑱ふとうふくつ ⑲きよほうへん ⑳ぎょうじゅうざが

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