散歩、ウォーキングには脳力を高める効果も…
①ウォーキング=血圧・血糖値等の改善=動脈硬化・認知症予防にも
ウォーキングがブームになってだいぶ経ちます。肥満やそれに伴う生活習慣病対策で、ウォーキングを日課にしている人は増えています。肥満対策としてのウォーキングは、昔は早歩きでないと効果がないといわれましたが、今はゆっくり歩きでもよいとされています。理想は、早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返すのだそうですが、あまり細かなことにこだわらず、継続して楽しむことが大切です。
ウォーキングなどの有酸素運動がもたらす効果は、単に体重を絞り込み、体脂肪率を下げるということだけではありません。血圧や血糖値、中性脂肪、コレステロールの数値も、ウォーキングによって改善されることがわかっています。
これらは動脈硬化の原因になりますから、ウォーキングは脳梗塞(のうこうそく)につながる動脈硬化の防止効果もあるわけです。脳の毛細血管が詰まると、脳血管性の認知症になります。ウォーキングはそうしたリスクを下げる効果もあります。
②散歩には脳の活性化、ひらめきの効果が…
脳にとっては、心にゆとりのある散歩のほうが、効果があるかもしれません。
さて、散歩をする場合、どんな場所がよいのでしょうか? クルマに注意を払う必要のない、広い歩道や遊歩道がよいのはいうまでもありませんが、見える風景の性質によって2つに分けることができます。
一つは、あまりなじみのない街や田園、観光地などの散歩です。美しい自然や歴史的な建物、ちょっとしゃれた街並みなど、好奇心を満たす魅力ある風景は、脳を適度に刺激し、日常のたまったストレスを拭い去ってくれるでしょう。脳の垢(あか)やさび(ストレス)を落とし、リフレッシュする効果があります。
もう一つは、自分の家や最寄りの駅、学校、職場などの近所にある散歩道です。いつも見慣れた風景は安心感を与え、リラックス効果があります。
何の刺激もない見慣れた風景の中にも、四季折々の小さな発見があり、ささやかな喜びがあります。しかし、脳はそんなことには何の興奮もせず、退屈するかもしれません。実は、その「脳の退屈さ」が創造的な仕事にはよいのです。
昔から、作家や学者、芸術家、発明家、事業家などには、散歩を大切にした人が少なくありません。散歩をすることによってイマージネーションが高まり、いいアイデアが生まれることが多いといいます。
そのため、散歩にはメモ用紙と筆記用具の携帯が必須です。そのときは素晴らしいアイデアがひらめいたと思っても、家に帰ると忘れてしまうことはよくあることです。
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