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 小中学生の子供を読書好きにするには   
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小中学生の子供を読書好きにするには

 どうしたら自分の子供に読書の習慣をつけさせるか? これは理屈でいうほど簡単なことではありません。お父さん、お母さんと子供の心理的な関係が影響してくるからです。特に、親の言うことを何でも素直に聞く年齢ではなくなると、「読書は大事だ」式のお説教は逆効果にさえなりかねません。

 そもそも、なぜ読書がそんなに大事なことなのか、当の親が本当に分かっているかどうか…。本を読む大切さが子供に伝わらないのは、親の側にも問題があるのではないかと、一度疑ってみることが必要かもしれません。そこで、まず小中学生が納得する「読書の意義と効果」について、おさらいしておきましょう。

読書の意義と効果


 子供時代に読書の習慣をつける意義と効果について、箇条書きにまとめましたので、ざっと目をとした後で、次に進んでください。

・いろいろな単語や語句を知り、読解力がつくので、国語の成績が上がる。
・長い文章の読解力がつくので、理科や社会の勉強にもプラス効果がある。
・文の構造(文法)がよく分かるようになるので、文章がうまくなる下地ができる。
・小説(物語)に親しむことで、創造力が豊かになり、感性が磨かれる。
・考える力が養われる。
・集中力を持続させることができるようになる。
・自分の経験しないことや、学校で学んでない知識が得られる。


 以上は読む本の内容によって、多少はその効果が異なりますが、子供だけでなく大人にもそのまま当てはまることばかりです。

子は親を見て育つ。まずは読書環境を作る

 昔から、子は親を見て育つといいます。放っておいても本好きになる子もいますが、多くの子供は読書の環境作りから始めないと、読書の習慣をつけさせるのはなかなか難しいでしょう。

絵本の読み聞かせが、読書好きを育てる

 「もう遅い」と言われそうですが、幼児期に両親のどちらかが絵本を読み聞かせるのが習慣になると、文字を読むことに興味を持ち、読書好きの下地を作ります。管理人の経験から言っても、私自身のきょうだいや子供を比較した場合、親または祖父母が絵本を読んであげた子ほど、小学生時代に本好きになっています。どちらも第一子が本好きになり、あまりかまわれなくなった第二子のほうは、本とは別のものに関心が向いています。

親が家で本を読むと、子供も読むようになる

 

 いくら、「本は面白くて、ためになる」と子供に言っても、親が家で本を読んでいる姿を見なければ、説得力がありません。「親は仕事や何やらで忙しいんだ」、と言い訳をしたところで、「テレビ、見てるじゃん」ということになるのです。

 「本を読め」と口を酸っぱくして言うよりも、読み終わった本の感想を楽しそうに漏らすほうがはるかに効果的です。自分の子供はなかなか親のいうとおりにならないものですが、思いがけないところで親を真似るところがあります。その一つに「読書」を加えましょう。

読む本を押し付けない。図鑑やマンガもOK

 面白い本というと「物語」という先入観があります。それも「良質のもの」ということで、学校等の推薦図書となっている名作が選ばれます。しかし、本は面白いものだと言いながら、押付け的な教育をするのはどうでしょうか。読む本は子供の自由に任せるべきです。大人から見て子供が幼稚なのは仕方ありません。まして、まだあまり本を読んでいない子供には、活字があればどんなものでもよいのです。

 例えば、動物や昆虫、花、恐竜、宇宙など、興味を持った図鑑でもよいのです。文字は少なくても興味があれば読み、そして知識となります。まずは本が面白いものだということに気付かせることが先決です。文章読解力はつかなくても、短い言葉で物事を的確に表現する説明文に接することは意味があります。読書の習慣をつける突破口となるでしょう。

 次にマンガですが、これは読書とは言えないものの、一概に否定はできません。マンガといっても、セリフだけでなく地の部分の説明があるのが普通です。ストーリーの骨組みがしっかりしていて、比較的活字の多いものならOKとすべきでしょう。近年はテレビドラマでもマンガを原作としたものが少なくなく、マンガの質も上がっています。図鑑同様に、読書の習慣をつけるための過渡的なものとして考えてはいかがでしょうか。大事なことは子供の自主性です。

テレビやゲームよりも、本を近くに

 

 読書には環境作りが大切ですが、これは文字通り家の中の物理的環境にも配慮が必要ということです。例えばいつも目の前にテレビがあって、誰が見るとはなしにつけっぱなしになっているとか、手の届くところにモバイル型のゲーム機が置いてあったらどうでしょうか。とても読書どころではありません。テレビはどうしても見たいものに限定し、ゲーム機は少し離れたところから、わざわざ取り出さないといけないような状態にしておきます。

 小学生なら、「本を読んだ後なら、テレビやゲームはOK」というように取引することも可能ですが、これがうまくいくかどうかは親子関係にもよります。いずれにしても読書を阻害する誘惑は物理的に遠ざけ、常に手に取りやすいところに読むべき本を置くのが一つの工夫で、大人でも効果的です。

たまには読んだ本の感想を話し合おう

 子供は親に関心を持って欲しいもの。子供が熱心に読んだ本は、読み終わった後にさりげなく、「面白かった?」と聞いてみるのもよいでしょう。ただし、反応がそっけなかったらすぐに後に引くこと。ふだんから子供に干渉的な親(なかなか自分では気がつかないものですが)は、質問するだけで警戒されますから、注意深く見守りながらも無関心を装うのが得策です。

 小学校高学年以上の子供の読む本(物語)なら、大人が読んでもそこそこに楽しめます。そんな時は読んでもいいかどうか聞いて、読後の感想を話し合うのも読書意欲を高める一つの方法です。この場合も、子供に共感するのが目的ですから、あまり自分の意見をおしつけがましく述べないことです。少しずつ子供が成長するのを楽しみましょう。


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