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 中学生の読書―本が面白くなるには…   
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中学生の読書―本が面白くなるには…

読書嫌いのキミへ
  ―当サイト管理人より

 キミは学校の先生、または両親から「本を読みなさい」と言われたことはありませんか? 中には「本を読まないから国語の成績が悪いんだ」とか、「ものを知らない」「考えが幼稚」「それは読書をしないせいだ」…などと決めつけられて、よけい本を読む気がしなくなったなんて話もよく聞きます。

 でも、冷静になって考えてみてください。大人たちの言っていることは全部じゃないけど、だいたい当たっているんじゃないかな。何もかも本を読まないせいにするのはどうかと思うけど、やはり本をたくさん読むと「頭が良くなる」ことは確かです。

頭が良くなるって、学校の成績とは違う!?

 ところで、読書は何のために必要なのでしょうか。学校の成績を上げるため? 確かに本をたくさん読むと、いろいろな言葉やその使い方を覚えます。長い文章でも、早く読めて意味がすぐにわかるようになります。つまり、日本語の単語力と読解力がつくわけですから、国語の成績にはプラスになります。また、社会科や理科にも少しプラスになるでしょう。

 
 でも、国語のテストは出題の仕方が独特で、テスト慣れしていないと解けない問題もかなりあります。また、漢字の書き取りは練習しないと身につきません。読書力が社会や理科の理解力に大きなプラスになるのは、たぶん1~2年先の話です。テストの成績を上げるためだけなら、もっと効率のよい方法があるでしょう。

 私が中学生の皆さんに読書をおすすめするのは、そんな目先のことではなく、将来のためです。本をたくさん読み、読書力を身につけると、高校受験や大学受験だけでなく、さらにその先の就職試験・面接試験や、仕事上のさまざまな場面で有利になってきます。

 読書によって得られる最も大事な能力は、日本語能力です。言葉の知識の量や理解力、表現力、思考力、発想力などが豊かになり、そこに本から得た豊富な知識が加われば、どこに行っても怖いものはありません。この能力を身につけるには、中学生の頃から読書の習慣をつけるのが一番です。教科書で学ぶことは、学年ごとに教えることが細かく決まっていますが、読書には学年も年齢も関係ありません。自分のレベルに合った好きなジャンルの本を読みながら、自由に読書レベルを高めていくことができるのです。

 「読書をすると頭がよくなる」という意味が、少しわかったでしょうか。しっかり読書をしていけば、大人と対等になるのは時間の問題です。だって、読書をすれば自分の経験してないことだって、頭の中で経験できるんですから…! こんな楽しいことはありません。

まずは面白そうな本から始める

 そこで、「まず、どんな本から読み始めるか」ですが、学校や教育に関係する団体がいろいろな「名作」を選んで推薦しています。ネットで検索すればいろいろ出てきますから、素直にその中から選んでもよいのですが、あまり気が進まない人もいるでしょう。「中学生のためになる本」だとしても、わざわざ「つまらなそうと感じる本」を読むことはないと、私は思います。面白そうな本を見つけて、早く本を好きになってほしいのです。

 まずは近くの図書館に行くか、本屋で立ち読みをして、ピ~ンとくる本を見つけてください。気軽に読めて楽しめる本は、探せばいくらでもあります。中学生向けの文庫の中にも、キミに合った面白い小説やノンフィクションがあるでしょう。

 読書の初心者には、テレビドラマ化された原作本なども、とっつきやすくてよいかもしれません。でも、最近は漫画が原作になっているものが多いですね。漫画がダメというわけではなく、読まないよりはましなのですが、やはり活字の多い本でないと読書効果は激減します。

 ちなみに私は、大学生がマンガを堂々と読むようになった、最初の世代です。「あしたのジョー」や「巨人の星」の載った少年マンガ誌を友人と回し読みしていました。当時、親の世代からは「最近の大学生は…」と嘆かれましたが、私たちはマンガを読む一方で、小説や評論などもしっかり読んでいたのです。

マンガだけでは、理解する力は育たない

 以前、私は満員電車の中でマンガを読んでいる二十歳前後の男の後ろに立っていたことがあります。面白そうなので、ついマンガをのぞき見してしまいました。

 ところが、その男の漫画を読むスピードの遅いこと…。私の2~3倍の時間がかかります。イライラしてきました(分をわきまえず、わがままですね)。そこで気がついたのは、彼は単に活字を読むスピードが遅いだけでなく、画を見てストーリーを理解するのもスローモーションだということです。マンガしか読まないと、何ごとにも理解のスピードが遅れたままなんですね。

 マンガだって「何らかの能力」を育てる力はあると思うのですが、少なくとも文章読解力や理解力、思考力が育つとは思えません。マンガではなく、読書で「息抜き」できるようになったら、キミの頭はぐんぐん良くなりますよ。

読書好きになるコツは、入りやすいジャンルからイモヅル式に…

 繰り返し言いますが、読書の習慣のない人が最初に読む本は、とにかく面白そうな本に限ります。「笑われそう…」なんて、ミエを張らないでくださいね。ツマヅキの元です。入りやすいのはやはり小説でしょうか。それも長編は避けて、短編集か中編小説がよいでしょう。小説には、ミステリー小説、SF小説、恋愛小説、ユーモア小説、時代小説、ファンタジー小説などいろいろありますが、中学生に人気のあるのはどんな作家なのか、調べてみるとよいでしょう。

 名作では芥川龍之介や夏目漱石などの純文学がよくすすめられますが、私には「読書嫌い」を生み出しているようにしか思えません。それらの名作は、本当に本好きになってからでも遅くないし、他にも質のよい小説は山ほどあります。まずは、好きなジャンルを見つけ、イモヅル式に次々と読みたい本を見つけていくのが、読書好きになるコツです。

 最後に、私がいま思いついた、読書に関する次のキャッチフレーズで終わります。
 100冊本を読むたびに、キミの頭は良くなる!

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