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速聴・速音聴・耳トレ・高速聴読・高速学習

脳を鍛錬する「高速聴き取り術」

 高速で言葉を聴き取るトレーニングないしその能力は、「速聴」「速音聴」「耳トレ」「高速聴読」「高速学習」などと呼ばれます。速く読む技術を「速読」と呼ぶのは定着していますから、それにならって「速聴」と呼ぶのが明快なのですが、残念ながらこの名称はある会社が商標登録しているため、一般名詞としては使用できません。そこで別の教材開発会社も新名称を考えて登録するということになり、同じもの(各社とも独自性を主張していますが…)に対してさまざまな呼び名がつくようになりました。

 しかし、「(機械によって)高速で話された言葉を聴き取るトレーニングをすると、脳が活性化して集中力や理解力、記憶力が向上する」というコンセプトはみな共通しており、適切な一般名詞がないのは不便なものです。無理やり名づけるなら「高速聴き取り術」とでもいうのでしょうか。

脳に新しいネットワークを構築。集中力、記憶力もアップ?

 高齢になると、一般にしゃべる速度がゆったりとなります。また、早口でしゃべると聞き取れないことも多くなります。このことからも、スピーディに話された言葉を聴き取る能力が、大脳の性能に関係していることは疑いの余地もありません。

 しゃべる速度は本を読む速度に比べてかなり遅いのが普通です。特に日本語は、子音に必ず母音がついており、1単語の音節が多い言語です。また、日本語はリズム感もないため、英語や中国語などの外国語に比べて、実に悠長にしゃべる言語になっています。

 しかし、脳は情報を取り込むスピードを速めても、十分に言語を理解する潜在能力を持っています。目からの情報には、黙読やさらにその上の技術(速読)がありますが、黙読程度のスピードで話したり、本を朗読したりするのは不可能です。せっかく脳に聴き取る脳力があるのに、それを使う機会がないのはもったいないと思いませんか?

 高速聴き取り術(速聴、速音聴、耳トレ、高速聴読、高速学習など)の意義はそこにあるのです。これまで使っていなかった聴覚からの情報処理能力を鍛えることによって、脳の性能を向上させようというわけです。音読でしか本を読むことができなかった子供が、黙読ができるようになって、飛躍的に読書力が向上するのと同じような脳への効果が、この高速聴き取りトレーニングにも期待できるでしょう。

 さらに、ウェルニッケ中枢などの聴覚野を刺激し、新たな脳のネットワークを築くことによって、言語理解能力や集中力、記憶力などが向上することが期待されます。放っておくと加齢とともに衰えてしまう大脳全体を、高速聴き取りトレーニングによって再開発できれば、人生はより豊かなものになるでしょう。

教材はCD中心、機器付、目的別学習教材付などがある

 録音がテープで行われていた時代、テープを早回しして聞くと、話し声がオクターブ高くなり、聞きづらくなったものです。「高速聴き取り術」に欠かせないのは、早回ししても同じ音程で聞ける機械装置です。音声をデジタル的に処理して同じ音程で自由にスピードを変えられる技術によって、高速聴き取りトレーニングは急速に普及することになりました。

 教材をその形態から分類すると、次のようになります。

1.倍速で録音された朗読のCDにテキストなどがついた能力開発教材
2.専用の再生機器に各種ソフトがついた教材
3.自分で自由に再生速度を変えられるパソコンソフトを中心にした教材
4.小中学生から資格試験対策まで、目的別に対応したCD、テキストで構成された教材


 どの形態がいいかは、目的や予算によって異なりますから、一概には言えません。
 専用の再生機器の購入が必要なものは、その分高価になりますから、よほどソフトが充実していて継続してトレーニングする覚悟がないと、失敗することになります。

 自分で教材が自由に作れるパソコンソフトは、創造性豊かな方にはおすすめですが、大変高価なものですので、やはり覚悟が必要です。

 リーズナブルなのは目的別(科目別)に小分けにされたCD・テキストセットでしょう。「脳の活性化」などという抽象的なものでなく、目的に直結している点がおすすめです。ただし、その学習法が信頼できるかどうかは、自分でしっかりと見きわめましょう。

聴き取りスピードは1.5倍速、2倍速、3倍速、4倍速…

 人はどれだけ速いスピードまで聞き取れるものでしょうか?
 400字詰めの原稿用紙に書いた文章を1分間で朗読してみると、普通の人はけっこう早口だと感じるはずです。舌がもつれる人もいるでしょう。黙読なら「1分間に400字」はかなり遅いペースなのに、不思議ですね。でも、これを本職のアナウンサーが朗読すると滑らかで、あまり速いと感じさせません。

 1.5倍速は1分間に600字程度ですから、黙読が速い人のスピードです。たいていの方は初めてでも聞き取れ、スピードに慣れれば普通と同程度に理解できるでしょう。

 2倍速もさほど難しくありません。初めは聞き取れない箇所が出てきても、だんだん脳がスピードに慣れてきて、やがて面白いほど内容が脳に入ってくるようになります。高速になるにつれ、集中しないと聞き取るのが困難になるため、自然と集中力がついてきます。

 世界が変わるのは3倍速からです。初めは「こんな速いのは聞き取れるはずがない」と思うのが普通ですが、トレーニングを続けるうちに次第に聞き取れるようになってくるといいます。脳にある種のネットワークが築かれるのかもしれません。

 さらに4倍速で聞き取れるようになったら、ある意味で超人です。ただし、そこまでできたとして、実用面でどんな効果があるのかは不明ですが。

 なお、これは余談ですが、高速聞き取り能力を「右脳開発」と結び付けて説明するのには疑問があります。聴覚から入る言語中枢と、視覚から入る言語中枢、それに話すための言語中枢はそれぞれ別の場所にありますが、それらはすべて脳の「左半球」に属しています。しかもそれらは、特別なトレーニングをしなくても、互いに連動しています。何でもかんでも脳に結び付けて説明するのが科学的とは限りません。「科学的」とか「脳科学」という呪文には新興宗教にも似た面があり、注意が必要です。

高速聴き取りと読書術・速読術を併せたら

 純粋な耳のトレーニングとしてなら、CDのみで十分ですが、それを学習に採り入れようとするなら、聴きながら同時に印刷されたテキストを読むのが効果的です。

 小中学生の理科、社会などの学習では、スピードは1.5倍速が効果的だとするデーターがあるようです。もちろん、どれくらいのインターバルで何度聴くか、テスト問題をどのタイミングで行うかによって、結果は変わってきます。

 教科の学習に高速聴き取りを利用する場合は、どれだけのスピードがいいかかということだけでなく、方法論(学習法・勉強法)がきわめて重要だということです。

 なお、学習教材では2倍速でも効果があるという結果が出ているようで、対象年齢や方法論によって理想のスピードは変わってくるでしょう。2倍速以上で読むことを併用する場合は、読書術または速読術についても何らかのトレーニングが必要になってきます。


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