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大人のための創造的読書法

読書の多様な効果


「頭のよい読書法」について述べる前に、読書のもたらす様々な効果について簡単にまとめておきましょう。改めて再認識していただけたらと思います。

①読解力や語彙力など、日本語能力全般が高まる。
②さまざまなジャンルの知識や技術が吸収できる。
③想像力や空想力が高まる。
④情操が豊かになる。
⑤論理的思考能力が身につけられる。
⑥物事を経験する前に、その概略を知ることができる。
⑦思考力を養い、思想を身につけることができる。
⑧自分自身を相対化でき、自分を発見することができる。
⑨いろいろな思考法を身につけ、視野を広げることができる。
⑩コミュニケーションやプレゼンテーションの表現力が高まる。
⑪文章力を身につける土壌が豊かになる。
⑫仕事上の企画力が高められる。


 こうして書き出してみると、まさに読書は「知的活動の万能薬」のようにさえ思われます。でも、漫然と本を読んでいるだけでは効果は半減、いやそれ以下になってしまうでしょう。そこで読書では、その目的をはっきり意識することが大事になります。

知識だけではなく知力を磨く、武器としての読書

 識字率の低かった時代には、本を読める人と読めない人の社会的な有利さは歴然としていました。ほとんどの人が高校に進学する現代日本では、制度的な不公平は存在しません。本を買うお金が乏しい人は図書館に行けばよいわけですし、古本もあります。教育を受ける環境面ではまだ社会的に不公平な状況は残るものの、読書に限ればさほど大きなハンデキャップはないといえます。

 しかし、その一方でネット社会になってから「活字離れ」が進行しているようです。知識を得るには本よりも、インターネットが手っ取り早いということでしょうが、それは多くの現代人が、本の持つ価値の一面しか見ていないということを意味しています。

 読書の価値は、知識や情報を得ることだけでなく、「知の力」を得ることにあります。知力とは単に記憶された知識の量ではなく、ある情報から別の何かを得る能力のことをいいます。読書の積み重ねによって、理解力と表現力、共感力と批判力、分析力と洞察力、想像力と発想力などをより強固にしていくことが、総合的な知力の獲得につながります。

 知力に終わりはありませんから、最終学歴を修了したところから、自発的な真の知力獲得レースが始まるといっても過言ではありません。読書こそはそのための最も有効な武器となるでしょう。

読書の創造的活用

 社会に出てからは、まず仕事をしながら業務に必要な知識、技術、技能を覚えるところから始めます。一通り経験して「もう、一人前」とうぬぼれていると、移動や昇格などによって、また「半人前」の状態にされます。こうして、社会(企業)の個人に対する期待と要求は留まることを知りません。「もう、今のままで十分」となった時は、「さほど期待されない人間」だということになるのです。

 競争社会を勝ち抜こうとすると、一個人の脳に対しても、終わりのない成長を続けていくことが求められます。成長とは自分自身を創造することです。それは優れた様々な人の話を聞き、あるいはディスカッションをすることからも得られますが、優れた本によっても得られます。そして知力が高まるにつれて、読書を創造的に活用する術を身につけます。

 読書の究極的な目的は、それを創造的に活用することです。1冊の本には、著者の長年にわたる経験と思索が詰まっています。しかも、それを書くに当たっては、数か月間の隠れた苦闘があるのです。その思いを汲みとり、自分の仕事や趣味などに生かすことができれば、まじめに書かれた本は浮かばれます。

 創造的な活用とは、具体的にはある本から仕事などのアイデアを生むヒントを得たり、考え方の道筋がつかめたり、得られた情報を別の土俵で活用したり…ということです。だれでも本を読んでいて、もやもやと感じていたことが明確化したり、思いがけない発見があったり、ということを経験しているでしょう。その時、付箋やアンダーラインをするとか、メモを挟むなどして、後日、ノートに図解付きでまとめておくと、「発見」はより確かなものとなります。その意味で、読書ノートはさらに有効です。企画、開発、クリエイティブ関連の仕事をしている場合は、自分なりの読書活用法を確立しておくことが欠かせません。

「速読術」よりも「早読み+熟読」

 なお、読書術の一つの方法として、速読術というものがあります。速読ができるようになると脳が著しく進化するといったたぐいの記述を見かけますが、それは脳のほんの一部の機能が鍛えられるだけのことです。速読の目指す読書は、単に「表層の情報に素早く接すること」であり、創造性とは無縁の世界です。速読が創造に生かせるのはただ一つ。全体的な概略をいち早く知り、求めていた情報にいち早くたどり着くことだけです。

 それよりも、自分なりの「早や読み法」と「熟読」を併用しながら、時には後ろを振り返りつつ、付箋やアンダーラインをつけながら読み進む、つまり読みながら考えるという方法が、創造的読書の王道というものでしょう。それができたとき、1冊の本が数冊分の中身の濃い内容に化学変化することは間違いありません。


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