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読書の目的と効果―読書で脳トレ

 私たちは子供の頃から、「読書が大切」「本を読みなさい」と言われながら育ってきました。でもなぜ読書は必要なのか、そしてどんな優れた効果があるのかということになると、人によって言うことはまちまちです。ここでは子供時代の読書の重要性だけでなく、大人にとっての読書について考えてみました。

読書を脳の働きから見ると

 読書という作業は私たちの脳をどのように使っているのでしょうか?
 
 まず、活字を見ると、脳の視神経がそれを捉え、意味を持ったシステマティックな記号(言語)であることを認識します。記号のかたまりは左脳の言語野に送られると同時に意味に変換され、文法的な配列から節や文全体の意味が読み解かれていきます。

 長い文を読み下していくために脳は、先に読み取った言葉を瞬間記憶し、順次、把握した内容を短期記憶していかなければなりません(ワーキングメモリー)。 そうしていくつかの文がつながった文章を読んでいく過程で、論理を司る脳や感情を司る脳が働き始め、過去の知識や体験に照らし合わせて、自分なりの文章の理解が行われることになります。

 読書そのものは、視覚中枢以外では主に左脳(言語脳・論理脳)を使っていると考えられますが、何らかの情景(イメージ)を脳裏に思い浮かべることなく本を読むことは不可能ですから、読書は右脳をも同時に使うことになります。

 読書の最中にさまざまなアイデアが浮かぶことはよくあることです。時には、文章の内容から連想される自分自身の体験や感情、思想などが思い起こされ、読んでいる文章と自分自身の意識との相克を通して、より高次な思考へと発展することもあります。つまり一見、受身のようにも思える読書でさえ、創造脳(前頭葉)を使っているわけです。

 読書は、本のジャンルやレベルに関係なく、視覚中枢、言語中枢(左脳)、右脳(イメージ、空間認識)、海馬(短期記憶)、扁桃体(感情)、大脳皮質(長期記憶)、前頭葉(意欲、創造)など、大脳各部を総動員して行う作業です。読書こそは最高の脳トレ効果を生むものだといえるでしょう。  

読書の目的と効果、効用(世代別)


 読書にはいろいろな目的や効果、効用がありますが、ここでは大人の皆さんのための「脳トレーニング」の観点から考えてみました。
 その前に、ものの順序として小学生から青年期までの読書の大切さについて述べておきましょう。

小学生~思春期の読書

 子供時代の読書は、学業の基礎となる国語力や考える力を養うことが重要な役割となります。それとともに豊かな情操と、自由な想像力を養うこともこの時期に大切なことでしょう。

●国語力を高める効果
 国語力は、社会科や理科だけでなく、算数(数学)や英語などすべての教科を学ぶ上でも基礎となるものです。真の日本語力は、国語の授業だけでは身につきません。読書こそは、さまざまな言葉の意味や使い方、微妙なニュアンスを知り、読解力をつけ、論理力を磨くための最善のトレーニング法だと断言できます。

●想像力を広げ、情操を豊かにする
 想像力は人間が生きていくうえで欠かせない“脳力”です。読書は自由奔放な想像の世界に子供を導き、情操を豊かにします。人が力強く生きる原動力ともなる好奇心を刺激し、しなやかな心をつくるでしょう。

●考える力を養う効果
 考える力はさまざまな討論の場でも養われますが、読書なくしては高いレベルの思考力は身につかないでしょう。子供の頃から考える力を養うことが、将来、大成する上で欠かせません。

青年期の読書

 18歳前後から20代後半までの青年期は、自己形成期に当たります。さまざまな人と出会い、交流するとともに、数多くの良質の本を読むことも大切です。学校で学ぶ知識とは別の生きた知識を吸収し、未来に向かう自分を発見する。あるいは思考力を養い、自分独自の思想を形成していく。そうした上で、読書の果たす役割は大きいでしょう。青年期の読書は、「効果」という実利的なレベルを超えた、知性と心を育てる鍛練法として欠かせません。

●さまざまな知識を吸収する
 一生の間に得る知識のうち、学校で学べるのはほんの一部、しかもかなり偏っています。読書こそ、さまざまな分野の知識を吸収し、自分の世界を広げる最も効果的な手段といえます。吸収力が最も旺盛な青年期の読書は、一生を左右するものとなるでしょう。

●自分を発見し、自己形成をする
 青年期は自己形成をするうえでも大切な時期です。さまざまな場での個性豊かな人たちとの出会いとともに、すぐれた書物との出会いも、新しい自分を発見し、ゆるぎない自分を作り上げていく上で欠かせません。何しろ、一生かかっても経験できないことが、本の中で自由に疑似体験できるわけですから、この時期に読書をしないのは人生の大きな損失です。

●思考力を養い、思想を形成する
 読書は知識を豊かにするだけでなく、思考力を養います。また、多感な青年期の思想形成に書物が果たす役割は計り知れないものがあります。
 ただし、十分な思考力や批判力が身につく前に、著しく偏った思想に感応してしまうと、後にそこから脱出できたとしても、時間とエネルギーを無駄に消費することになりかねません。ジャンルや考え方など、バランスのとれた読書を実践することは、青年期において留意すべきことかもしれません。  

大人にとっての読書

 社会人になって、自分が一生続けて行きたいと思う仕事に出会い、その仕事にある程度自信がもてるようになった大人の皆さんにとって、読書はどのような意味を持つのでしょうか? もはや読書とは、単に必要な情報を得る手段、あるいは好奇心を満たすための娯楽に過ぎないのでしょうか。

 それも確かに読書の持つ重要な一面だとは思います。でも、脳トレとしての読書はそうしたものではありません。ここでは大人の読書について、①知識を深め、視野を広げる、②コミュニケーション脳を高める、③文章脳、企画脳を鍛える、の3つの目的・効果を挙げておきましょう。

●知識を深め、視野を広げる
 自分の仕事に関係した専門知識を深めることは、当然ながら必要なことです。でも、自分の専門以外のことをあまり知らない、いわゆる専門バカになってしまうと、本業のほうも一流にはなれません。そもそも新しいアイデアは、無関係の事柄からヒントを得ることが多いものです。視野を広げ、第二、第三の専門分野を持つくらいの気持ちで読書をすると、仕事の面でも大きな成果が得られるでしょう。

●コミュニケーション脳を高める
 自分の仕事を持ってからも読書を続けることによって、論理的な思考力や言葉の表現力がよりしっかりと身についてきますから、まとまった内容の話をする能力が高まります。もちろん、相手の話を整理しながら聞く脳力も身につきますから、コミュニケーション脳を高め、より高次の仕事に向かうことができるようになります。 

●文章脳、企画脳を鍛える

 ビジネスでは、社内外の提案書、企画書、報告書、議題書を始め、メール、手紙、社内報など、文章を書く仕事は意外に多いものです。文章は書き続けていくことによって身についてくる一種の技術ですが、上達スピードは良質の本をどれだけ読んでいるかにかかっています。

 また、事務職、営業職、技術職にかかわらず、一人前の仕事をするには企画的な要素が避けられません。企画する脳は経験によって鍛えられる面もありますが、読書量の多さもものをいいます。

 説得力のあるうまい文章を書いたり、すぐれた企画を立案する、いわばクリエイティブ脳をつくる上でも、読書は欠かせない大脳トレーニングとなるでしょう。

 参考サイト: 文章上達の秘訣/うまい文章とは    記憶法&発想法―頭が良くなる脳の使い方

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